NBAドラフト 2019年指名候補 SG編
SG編です。PG編のアクセス数が予想以上に多くもっと真面目に書かなきゃなと思っています。ちなみにドラフト候補紹介ですが、ハイライト、スカウティングビデオ、各種記事を基に執筆しており、各メディアの予想指名順位は私がそれをを閲覧した際の日付のものになっております。参考にした資料はブログ内にリンクを掲載いたしますので是非そちらも合わせてお読みください。では本編に参りましょう。今年のSGはシューター系が少なくスコアラー系が多い印象です。
RJ Barrett
デューク大1年、6-7
主要スタッツ:35.3M 22.6P 7.6R 4.3A
予想指名順位:ESPN:3 draft.net:3 CBS sports:3 tankathon:3 the ringer:3
SF編とどちらで紹介するか考えましたが今年大学で最も優れたSGに送られるジェリー・ウエスト賞に輝いたためSG編で紹介することにしました。「アルファ・ウィギンス」とも称されるカナダ人のスイングマンで、U19W杯で38得点をあげアメリカを撃破した高校時代から世代のトップを走り続けclass of 2019からclass of 2018に学年変更、デューク大に入学した後も同期のZion Williamsonと共にカレッジバスケに旋風を巻き起こしました。
非常に闘争心溢れる選手で、勝負どころでボールを持つことを全く躊躇せず、恵まれた体格と身体能力を活かしガンガンリムにアタックを仕掛け、多彩なステップワークと優れたボディコントロールで得点とフリースローを量産します。リバウンド、アシストに長けたオールラウンダーでもあり、しかも年齢は学年を前倒しした影響でまだ18歳。底知れないポテンシャルを秘めています。
一方で不安要素もかなり多い選手。シュートがかなり不安定な選手で、今年1試合平均6.2本放った3Pの確率は31%を切っており、FTも67%とよくありません。実際NCAAトーナメントでは最後の最後2点差で負けている場面でバレットがFTを2本獲得し、それをミスして敗退してしまったため、ここが改善できるかどうかがキャリア最大の課題になるでしょう。他にも積極性の裏返しとしての状況判断の悪さ、右手でのボールコントロールのまずさ、攻守の波の激しさなど課題は山積み。ある程度の成績は1年目から手持ちの武器を駆使して残すでしょうがその先に行くためには長い目で見る必要があるかも知れません。
Jarrett Culver
テキサス工科大2年、6-6
主要スタッツ:32.5M 18.5P 6.4R 3.7A
予想指名順位:ESPN:6 draft.net:7 CBS sports:9 tankathon:5 the ringer:5
今年大きく飛躍した選手で、チームのNCAAトーナメント決勝進出に貢献し評価を大きくあげ、シーズンが終わってからもドラフトコンバインなどで評価を徐々に上げています。巧みなハンドリング、P&R、シュートフェイク、プルアップ、フットワークを駆使して得点を稼ぎ、また今年は大学でメインハンドラーを任されていたこともありアシストは去年から倍増、味方を活かす術も心得ている選手です。ディフェンス面でも時折ポテンシャルを感じさせるスティールを繰り出し、サボりもしないハードワーカーです。
短所はシュート精度。3P%は去年の38%から大幅に下落し30.4%、FT%も70%と決して良くありません。ボールを持って自分のリズムを作ってシュートに持ち込むのが得意な一方キャッチ&シュート大の苦手。ディフェンスにおいてもオフボールで相手を見失ったり当たり負けしたりと現時点では優れたディフェンダーではありません。
優れたツーウェイプレイヤーになるだけの能力を秘めた選手ですが、少しもったいない点が多い選手でもあります。チームプレイヤーとして活躍できるようになるか、シュート精度を向上させられるかが重要になりそうです。
Romeo Langford
インディアナ大1年、6-6
主要スタッツ:34.1M 16.5P 5.4R 2.3A
予想指名順位:ESPN:14 draft.net:24 CBS sports:16 tankathon:13 the ringer:15
スコアリング能力の高いスイングマン。6-6の身長に6-11のウイングスパンを持ち、ハンドリング、ステップバックを駆使してディフェンスとの距離を作ってのミドルシュートや1歩目の速さ、ジャンプ力、長いウイングスパン、優れたボディコントロールを活かした打点の高いレイアップが強力な武器です。フリースロー獲得数も多く、得点を稼ぐ能力は折り紙つきです。
ただ、これでもオフェンスは大学入学時の期待を下回っています。もともとシュートが下手な選手ではないはずでしたが、3P%は27.2%と期待はずれ。シュートセレクションや味方へのパスなどNBAレベルでやっていくためには自ら攻める以外の選択肢も持つ必要があります。守備でも肉体的なポテンシャルを活かしきれておらず、攻守でのインテンシティを高める必要があります。
NIckeil Alexander-Walker
バージニア工科大2年、6-5
主要スタッツ:34.3M 16.2P 4.1R 4.0A 1.9S
予想指名順位:ESPN:22 draft.net:16 CBS sports:17 tankathon:16 the ringer:16
昨年のルーキーShai Gilgeous-Alexanderの従兄弟。攻守共にそつなくこなす選手で、3Pは2年連続37%超え。ハンドリングやプレイメイクのスキルもそこそこあり、P&Rからオープンの選手にしっかりとパスを通せます。スティールも平均1.9本とかなり優秀。爆発力には欠けますが安定した成績を残せる選手であるため1巡目中位で狙いたいプレーオフチームは多いはずです。
Tyler Herro
ケンタッキー大1年、6-5
主要スタッツ:32.6M 14.0P 4.5R 2.5A
予想指名順位:ESPN:18 draft.net:21 CBS sports:22tankathon:18 the ringer:21
運動量豊富な白人シューター。コート上を駆け回り、トランジションからのレイアップやスクリーンをもらっての3Pにつなげていきます。自分でシュートクリエイトする能力もそれなりにあり、またFT%は93.5%と非常に高確率です。
ただここまで書いておいてアレですが3P%は35.5%とそれほど高くありません。FT%は高いものの獲得数が少ないためややもったいない感があり、またウイングスパンが身長を下回っておりフィジカルも強くないため攻守ともに接触に弱いです。少し戦力になるまでに時間を要する可能性が高いですがNBAの水に慣れてくればレディックやジョーハリスのように一気にブレイクすることもあり得るでしょう。
Kevin Porter Jr
サザンカリフォルニア大1年、6-5
主要スタッツ:22.1M 9.5P 4.0R 1.4A
予想指名順位:ESPN:20 draft.net:26 CBS sports:13 tankathon:15 the ringer:24
各予想サイト間の予想順位のばらつきがこの選手の評価の難しさを物語っています。才能だけを見ると今ドラフトでも屈指の選手で、恵まれた体格、高い身体能力、キレのあるハンドリング、高いシュート力、物怖じしない姿勢を兼ね備えています。
しかしながら、アシストを上回るターンオーバー、短い出場時間、低いFT%などマイナス材料も多く、これだけならまだルーキーということで済みますが精神面でもかなり未熟なようでシーズン中に出場停止を食らうなど素行面にも問題があると言われています。
才能を持った大器であることは確かですが、NBAの舞台で開花することができるか非常に判断に迷う選手。1巡目中位以降で賭けに出る価値はあるでしょう。
その他候補: Dylan Windler, Kyle Guy, Luguentz Dort
SF編に続きます。ドラフトナイトに間に合わせられるか怪しくなってきましたがなんとか頑張ってみます。